晴れの日読書録

読んだ本の感想をのんびりと書いていく読書録です。

河野裕『いなくなれ、群青』

いなくなれ、群青 [ 河野裕 ]

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感想(1件)

欠点を抱えたまま成長するのか、捨てて成長するのか。

人間は個としてだけではなく、時と場所、場面によって多面的であるから「本当の自分」なんてものは分かりやしないのに、「ありのままでは一緒にいられないのか」などと思い込み、理想とは違うからって捨てられた由宇の人格を現実の彼女へ押し返そうとする主人公にはあまり共感できません。

現実に残った彼女の人格だって、「理想としていた真辺由宇」の一部分ではなかったのか。

「この物語はどうしようもなく、彼女に出会った時から始まる」のフレーズはとても良かったです。